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FAQ-84
 
 
質問
 
 MO ドライブを使う方法を教えてください
 
 
回答
 
 MO ドライブは特に設定の困難なデバイスではありませんが、セクタサイズが512バイトでなく2kバイトである点に注意する必要があります。また ARMA で使用可能な MO ドライブはいくつかの接続形態があります。また Linux 機同士だけでなく Windows/Macintosh 機とデータを交換する場合にはパーティションを切りファイルシステムを選択する必要があります。以下では接続の確認、パーティショニング、マウントの順に設定を説明します。
 
接続の確認
 
 ARMA で使用可能な MO ドライブの接続形態には以下のものがあります。
 
SCSI
 
ATAPI(IDE)
 
USB(USB2.0)
 
IEEE1394(FireWire)
 
 
 SCSI はもっとも古くからサポートされていますが現在では製品の流通は少なく、他の接続形態の方がメジャーとなっています。ATAPI のドライブは互換性が高く、バス速度も十分であるため、内蔵可能であればおすすめできます。USB のドライブは容易に入手できますが、内部のブリッジ回路が各社多様であるため互換性が低く、ここがもっとも大きな欠点となっています。(つまり Linux でサポートされない MO ドライブも多数あります) また USB 1.x の場合はストレージデバイスとしては転送速度が十分確保できません。USB2.0 は現段階(Linux 2.4.23)ではサポートされてからの日が浅いため USB のホストドライバ(本体側のドライバ)がこなれていない可能性があります。IEEE1394 は互換性の問題は少なく、転送速度も十分ありますが、製品の流通としては少なく、価格帯としても USB 等よりもやや高めとなるようです。
 いずれの接続形態のドライブをお使いいただいた場合でも、正しく設定された段階では Linux 内では SCSI の互換デバイスとして扱われます。正しく Linux が接続を認識しているかどうかは以下のようなコマンドで確認することができます。
 
 
# cat /proc/scsi/scsi 
Attached devices: 
Host: scsi0 Channel: 00 Id: 00 Lun: 00
  Vendor: FUJITSU  Model: M25-MCC3064AP    Rev: 0033
  Type:   Optical Device                   ANSI SCSI revision: 02
 
 
 USB/IEEE1394 接続の場合は特別な設定は必要ありませんので、ドライブを物理的に接続し電源を入れた段階で、このような確認ができなかったら以下のようなコマンドを試みてください。
 
USB の場合
 
# rmmod usb-storage
# modprobe usb-storage
 
 
IEEE1394 の場合
 
# rmmod sbp2
# modprobe sbp2
 
 
 
 USB/IEEE1394 のようなホットプラグデバイスの場合は、接続時に「ピ」と音が出ていれば問題ありません。
 SCSI 接続の場合は、SCSI ドライバが導入されているかどうかを確認してください。インストール後に新たに SCSI アダプタを導入したような場合は、あらためて管理ツール(ogl-tools)でドライバ設定をおこなうか、あるいはドライバが判明している場合は以下のように直接確認してみることもできます。
 
 
# modprobe aic7xxx (aic7xxx の場合)
 
 
 問題がなければこのドライバ名を /etc/modules に一行書き加えます。
 ATAPI 接続の場合にはカーネルオプションの設定が必要です。これは次項で説明します。USB/IEEE1394/SCSI 接続のドライブをお使いの場合には次項はスキップし「パーティショニング」の項に進んで下さい。
 
 
カーネルオプションとドライバの設定
 
 IDE 接続の書込みドライブを扱う場合には、Linux では典型的には、仮想的に SCSI ドライブとして扱います。この機能は ide-scsi と呼ばれています。
 ○
 
現行製品の場合となります。128/230/540MB の場合は512バイトセクタですのでこのような注意は必要ありません
 ide-scsi を使用するには、具体的には 〜=ide-scsi といったカーネルオプションを設定を添付しますが「」にあたる部分は、対象となるドライブの IDE バス上の接続位置によって異なる文字列を当てはめます。これは以下の表を参照してください。
 
プライマリマスタ
hda
プライマリスレーブ
hdb
セカンダリマスタ
hdc
セカンダリスレーブ
hdd
 
 どの位置に接続されているか分からない場合は以下のようにコマンドで確認することもできます。
 
 
$ cat /proc/ide/hda/model
Maxtor 52049H3
$ cat /proc/ide/hdb/model
cat: /proc/ide/hdb/model: 
    そのようなファイルやディレクトリはありません
$ cat /proc/ide/hdc/model
Fujitsu M25-MCC3064AP
 
 
 ○
 
増設した IDE に接続されている場合はさらに hde、hdf、・・・と続きます。
 対応するドライブ文字列が確定したら、これをブートローダで設定します。これは直接 /boot/grub/menu.lst をエディタで編集するか、管理ツール(ogl-admin)でカーネルオプションを編集することによっておこないます。一時的にはブートローダ(grub)のコマンドライン編集によって設定することもできます。
 次に /etc/modules に ide-scsi の一行を書き加えます。これで設定は終了ですので再起動してください。再起動後に以下のようなコマンドでドライブの接続を確認します。
 
 
# cat /proc/scsi/scsi 
Attached devices: 
Host: scsi0 Channel: 00 Id: 00 Lun: 00
  Vendor: FUJITSU  Model: M25-MCC3064AP    Rev: 0033
  Type:   Optical Device                   ANSI SCSI revision: 02
 
 
 「Type: Optical Device」となっているデバイスが確認できれば Ok です。
 以降では Linux 内の最初の SCSI 風デバイスが MO であったとして説明をします。つまりデバイスファイル /dev/sda が MO ドライブを指すものとします。もし SCSI 風のデバイス(SCSI そのもの/IEEE1394/ATAPI)等が他にある場合は /dev/sda ではなく /dev/sdb/dev/sdc、... といったように他の名前になっている可能性がありますのでご注意ください。
 
 
パーティショニング
 
 どのようにパーティショニングをしファイルシステムを作成するかは用途によって異なります。例えばデータを Windows や Macintosh 機と共有せず、ディレクトリツリーごとバックアップを取る場合は ext2 が適しています。この場合はパーティションを作成する必要もないでしょう。作成した MO メディアを Windows や Macintosh 機とも共有するような場合は vfat が適しています。
 いわゆる論理フォーマット済みの MO メディアはパーティショニングをし vfat のファイルシステムが作成されている状態になっていると考えてください。この論理フォーマット済みメディアを vfat のまま使用する場合は次項に進んでもかまいません。また ext2 を使用する場合はパーティションを作成せず、ファイルシステムの作成に進んでしまっても問題ありません。
 ここではパーティションの作成は fdisk でおこなう例を説明します。以下で入力の必要がある箇所に「←」を記します。
 
 
# fdisk /dev/sda                                  ← コマンドの開始
注意: セクタサイズが 2048 です (512 ではなく)
コマンド (m でヘルプ): p                          ← p を入力
ディスク /dev/sda: ヘッド 20, セクタ 61, シリンダ 254
ユニット = シリンダ数 of 1220 * 2048 バイト
 デバイス ブート   始点      終点  ブロック   ID  システム
コマンド (m でヘルプ): n                          ← n を入力
コマンドアクション
   e   拡張
   p   基本領域 (1-4)
p
領域番号 (1-4): 1                                 ← 1を入力
最初 シリンダ (1-254, 初期値 1):                  ← 改行を入力
初期値 1 を使います
終点 シリンダ または +サイズ または +サイズM または +サイズK
(1-254, 初期値 254):                              ←改行を入力
初期値 254 を使います
コマンド (m でヘルプ): p                          ← p を入力
ディスク /dev/sda: ヘッド 20, セクタ 61, シリンダ 254
ユニット = シリンダ数 of 1220 * 2048 バイト
 デバイス ブート   始点      終点  ブロック   ID  システム
/dev/sda1             1       254    619638   83  Linux
コマンド (m でヘルプ): t                          ← t を入力
領域番号 (1-4): 1                                 ← 1 を入力
16進数コード (L コマンドでコードリスト表示): b    ← b を入力
領域のシステムタイプを 1 から b (Win95 FAT32) に変更しました
コマンド (m でヘルプ): w                          ← w を入力
領域テーブルは交換されました!
ioctl() を呼び出して領域テーブルを再読込みします。
警告: DOS 6.x 領域を作成、または変更してしまった場合は、
fdisk マニュアルの追加情報ページを参照してください。
ディスクを同期させます。
 
 
 ext2 を使う場合は「t/1/b を入力」部分の作業入力は必要ありません。またそもそもパーティションの作成をおこなわなくてもかまいません。
 次にファイルシステムをします。vfat を使う場合は以下のようにファイルシステムを作成します。
 
 
# mkdosfs -S 2048 /dev/sda1
 
 
 ただし 640MB 未満の MO メディア(128MB/230MB/540MB) の場合は512バイトセクタとなりますので -S 2048 オプションは不要です。
 ext2 を使う場合は以下のようにファイルシステムを作成します。
 
 
# mkfs.ext2 /dev/sda1
 
 
 また ext2 でパーティションを切らなかった場合は以下のようにします。
 
 
# mkfs.ext2 /dev/sda
 
 
 以上でファイルシステムの準備ができました。以降ではパーティションを切った場合について説明しますので、切らなかった場合は sda1 をsda と読みかえてください。
 
 
マウント
 
 ここでは MO ドライブのマウントポイントとして /mnt/mo を使用することにします。マウントポイントは root になり、mkdir コマンドで作成します。
 
 
# mkdir /mnt/mo
 
 
 次に /etc/fstab に登録します。vfat の場合テキストエディタを用いて以下のような1行を /etc/fstab ファイルに追加します。
/dev/sda1 /mnt/mo vfat iocharset=euc-jp,codepage=932,noauto,user 0 0
 fstab ファイルは空白文字を区切り文字としていますので、ここで iocharset から ,user までには空白を書かないように注意してください。
 ext2 の場合以下のような1行を /etc/fstab ファイルに追加します。
/dev/sda1 /mnt/mo ext2 noauto,user  0  0
 ここまでできましたらあとはマウント操作を行うだけです。
 
 
# mount /mnt/mo
 
 
 マウント後は /mnt/mo 以下にディレクトリツリーとして MO のデータを読み書きすることができます。使用後は以下のように確実にアンマウントしてください。
 
 
# umount /mnt/mo
 
 
 またメディアの排出は eject コマンドでもおこなうことができます。
 
 
# eject /dev/sda
 
 
 以上が MO の操作の一通りとなります。
 
 
パーミションについて
 
 vfat の場合 MO 内のデータは mount を実行したユーザーの所有となります。ですので一般ユーザーで MO 内のデータを扱う場合は、書き込みをするユーザーでマウントをすることになります。ext2 にはこのような制限はないため、通常のファイルシステムと同様に chown/chmod 等のコマンドでパーミションを設定することができます。
 ○
 
マニュアル 3.5 「ブートローダ」の項も参照してください。


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